哨 戒(ショウカイ)の空 滲む雨雲 鳴き声だけが響く 春の泡沫(ウタカタ) 棘の刺さった足を見て 誰かが泣いた 私は ただ ソレを眺めていた 相剋(ソウコク)を裂く 切っ先 正鵠(セイコク)を射んとする君 紛れもなく 唯一無二の瞬間 生命を問わず 飛び込む その坩堝炉(ルツボロ)が 口を開ける