レキシレキシ
空に向かう木立 その一つに
君の名を刻みし その
緑立つ春を待ち 綴じた夜の
眠りは
回想の
言葉に現れぬ カタチ無き
ソレを人は きっと こう呼んでいる
裁く者たちには 痛みもなく
優越の影から 覗く目で
手に取れば 命は約束された
鼓動の揺り篭 照らす炎
束縛の軌道は描き出す
ただ前だけを見て 生きてゆく
理由など要らない 一から始める
時を統べる者の 答えを聞くなら――
その心 光にも闇にも
傾けることなく あるがまま
道のカタスミにて 咲く花の如く 嗚呼