2025.02アダマス vol.1
ご挨拶
祝!アダマス発行!!..ということで、
16年越しの企画、図書館便り「アダマス」の
発行と相成りました。
マニア向け図書館の司書長メトロです。
最近のタルスは、200年の眠りから世界を目覚めさせた
救世主の話で持ち切りです。
分館であるグルダム王立書庫の貢献だけでなく、
斯く言う我が館も事後処理サポートの功績が認められ、
ルメ分館IfDの協力を得て、
漕ぎつけた次第です。
当館は、古くから
図書館便り「ヴラスタリ」を発行させて頂いております。
これまでタルス住人へ紹介していた優良書籍を、
ルメの皆さんにもお届けして参ります。
季節限定発行ということで、2・5・8・11月頃に
順次公開していく予定です。
..あ、予定なので多少のズレはご容赦くださいね。
実を言うと、アダマスは目次物語ルメアンバサダーである
エフティヒア・アルストロメルヒオールの
ライブフライヤーとして紙で発行する予定だったのですが、
あまりの情報量の多さから両面A4サイズに収まらず、
泣く泣く断念したという経緯があります。。
テーマソングでもあるアマノハラと共に、
アダマスも共にお楽しみ頂ければ幸甚にございます。
それでは、今月の新刊をご紹介して参ります。
初めて触れる情報で戸惑われるかと思いますが、
少しでもタルスの空気感を楽しんで頂ければ幸いです。
newface今月のおすすめ
◆文学◆
『この玉兎を13歩 東へ』
フレメール・ド・ララバイ [著] 幻視社
- 4連作となる「こそあど」シリーズの第1巻。
人類が所有する人工生命の著作権問題という重い
題材をあっさりサブテーマに格下げした話題作。 - 発表されて3時間で爆発的売れ行きとなり、
書店で奪い合いが繰り広げられたとか。
ララバイならではの鈍足な展開と、不自然な程に
作り込まれた感動が随所に散りばめられた傑作です。
◆哲学◆
『アマルナの死角』
ブラス・アンバー・トロロフィ [著] サターニア社
- 人は死角に「夢」を見ているのか?
トロロフィの展開する「アッパー・カオス考察」に
少しでも興味が有れば、手に取って欲しい新作。 - 揮発哲学の祖と言われる彼の狭窄的なものの見方は、
あなたの世界観を根本から揺るがすこと間違いなし。
◆数学◆
『余命は割り切れるか?』
コルベット・ディザーリ [著] 典型社
- 運命っぽい発言で、人の一生を解明できるのか?
数学とも哲学とも言えないのらりくらりとした独善的
主張のみでゴリ押し展開された理解に苦しむ学術書。 - ゲスト対談に同期のレヴァ・エヴェンスと
ククリカ・ラレを迎えたコラムが、全ページの3割に
及んでいたことで界隈が炎上。
3名の数学者が3徹した挙句、押し問答だけで議論が
終了したことが読者の逆鱗に触れたとか..。 - 肝心の本編についてはディザーリらしい切り口で、
数学という学問を遊撃思考で超越するトリッキーな
良書と成っていますので、ご安心を。
◆経済◆
『ルビの経済効果』
ニャリス・セーテア [著] マニアック・ドーリィ出版
- ルビの使用率と、その意匠に掛かる登録費から
現代タルスにおける経済効果を分析・算出し、
フォント事業界の未来を占う一冊。 - 千年経っても知の宝庫と言われる
伝説 本人による
物語調の複写暗号を用いた予言書です。 - ニャリス城の本棚裏に落ちていた本書を、
当館の準職員クラウンが発見。
傷みを修繕し、新たに排架 されることになった
まさに奇跡の一冊。
オリジナルは本館、複製本はグルダム分館で、
閲覧のみ可能となっています。
◆歴史学(オカルト史)◆
『発祥=呪術的初期要素』
G・J・コートニー [著] ソアラコアラ社
- ローカルオカルトの聖地「ウ・クラ無間地帯」を
題材にしたオカルト界でも一目置かれる本書。
著者であるコートニー自身も、
近隣のル村出身であると言われています。 - 本書は「発祥」という観点から、
呪術昇華や聖地信仰を紐解くマニア必見の教書です。
くれぐれも取り扱いにはご注意ください。
sp特設コーナー
今月は「テテルティア・トルーニ」特集です。
テテルティア・トルーニは、タルスを代表する
往年のミステリー作家です。
彗星のように現れ、唐突に第2巻から始まった
急展開「迷妄のシャリス」シリーズが代表作に。
26巻『回送馬車の謎と海辺の隠遁者』で完結している
自己迷走型バトンタッチ小説のジャンルを確立。
そんな「迷妄のシャリス」シリーズ幻の第1巻が
満を持して昨年末に出版!
長年「迷子のシャリス」と揶揄されていた
この『赤色灯とアンタレスの大いなる勘違い』は
著者の死後、出版社の社長が自費で手に入れた
没作品群に埋もれていたという。
遺族に出版許可を取るのに約22年を費やし、
漸く日の目を見るに至る。
出版の報せが入り、当館に寄せられた喜びの声がこちら。
突然、何の説明もなく既に出来上がっているところから
始まる複雑な人間関係を推察することに注力する余り、
本編ミステリーが全く頭に入って来なかったことを
思い出しました。(メリーのクリスマスさん)
主人公が序盤であっさり推理を放棄し、管轄の州警が
事件を引き継ぐ巻もあり、一筋縄ではいかない
世界観に引き込まれた。(ししゃも犬さん)
色褪せない鮮やかな手のひら返しで、シャリスと脇役が
入れ替わるトリッキーな第4巻からファンになりました。
(endless にジャイアン&キリングさん)
ネタバレ65%でも、斜め42度からの裏切りにより、
誰も結末を予測できない狂気のミスリードミステリーの
人気は、著者の死後25年が経ってもなお健在。
全巻共通の登場人物であるエイデルン・シャリス氏が
本編の主人公なのか、冒頭に出てくるだけの脇役なのか..
ファンの間で大論争が繰り広げられる本書。
待望の第1巻で、この謎が解けるのかどうか..お見逃しなく!
迷妄のシャリスシリーズは以下26巻で完結。
1巻『赤色灯とアンタレスの大いなる勘違い』
2巻『家族と
3巻『有志と株式と屈折した愛憎』
4巻『愛煙家と嫌煙家の不可解な同居』
5巻『永遠と悠久の二次元購読』
6巻『希望と夢のツーストライク』
7巻『積極的塩味と消極的辛味の対談』
8巻『信頼と嘘の奇妙な並走』
9巻『天使と悪魔のデスマッチ第3戦』
10巻『図書館員と収集家による秘密の所蔵牽制』
11巻『シャリス外伝・ゴマとサンマの空想』
12巻『机の中のゴミと四隅のホコリから始まる奇跡』
13巻『貢献度と自己主張のパーセンテージ』
14巻『連携と報告の
15巻『徒競走と組体操の
16巻『特産品と消えた畜産課職員の謎』
17巻『欲望のオパールと不幸のルビーに見る没落傾向』
18巻『羨望と回想の極論的二重底』
19巻『礼讃とスペースオペラの過激な企み』
20巻『シャリス外伝・ツナとツナモドキの綱引き』
21巻『神秘の泉と奥座敷のナビゲーションミス』
22巻『真実と失われた陰惨の館』
23巻『億単位と健忘による密室の陰謀』
24巻『商機と投機のオイルショック見聞録』
25巻『絆と悪意の極論的言い回し』
26巻『回送馬車の謎と海辺の隠遁者』
letter利用者の声
- 昨年の新刊には、途轍もない神秘が凝縮されていた。
ソアラさんとオカルト担当司書さんに感謝。
(拝み屋さん) - 子ども向け「わかるシリーズ」や知育絵本も、
新刊が一斉出版される季節ですね。
息子が幼稚舎の図書館を制覇してしまったので、
楽しく学べる本を たくさん揃えて頂けると
有り難いです。(タックタクのママさん) - K氏の経済白書は難し過ぎて分からなかったが、
新聞寄稿のコラム評をまとめた本は楽しく読めた。
専門的なモノからこういう噛み砕いたモノまで幅広く
取り揃えて貰えるのは嬉しい。(マドギワ経理さん)
- 来年も変わらず、多彩な書籍を取り揃えて参ります。
当館ではタルス全土の識字率の底上げと共に、
学ぶ楽しさを広めていく所存です。
本年もマニア向け図書館、並びにグルダム王立書庫の
ご利用をお待ちしております。
-
今回からはルメでの発行も開始しておりますので、
ルメの皆様のご意見・ご感想もお寄せください。
ご意見はルメ分館IfDのメールフォームにて
lott今月のクジ
【 s.97 w.300 n.62 e.00 】
上記の暗号を解読して、該当する図書を探して下さい。
解答は次回の図書館便りで発表します。
win先月の当選クジ
『コイルとおかしな吹き出し』
→ 公式は、大型絵本として有名な本書の実寸サイズ。
当選者は、図書館カードを持参して下さい。
事前に御希望頂いていた粗品を進呈します。
info各種お知らせ
★発見・回収のお知らせ★
行方を眩ませていたゲイリーさん宅の『ぶきっちょさん』が
この度無事に発見されました。
裏山の展望台付近で行き倒れていたそうです。
捜索隊が組まれたコトで事態が急展開したとか。
回収に至るまでの、皆様のご助力に感謝致します!
★迷子本のお知らせ★
オルゥンソリアさんの自宅書架から『無礼な麺つゆ隊』が
消えたという一報が入っております。
お心当たりの有る方は、当館まで情報をお寄せ下さいませ。
本書には、背表紙にバルーンシールが貼ってあるそうです。
■ 発行: マニア向け図書館
◇ (協力:城外分館IfeignDe@th)
■ 所在地: フェイタル・スウェア 城4F納戸奥
◇ マニア向け図書館 本館
■ 連絡先: 0120-220-mania-8186
◇ (※固定クロ電話からのみ可)
■ お便りはメールフォームにて承ります。
◇ メアド不要、ハンドルネームでご投函ください。