サンディと沼地の王子
is00舞台袖:起
何処にでもあるフツーの街の、
何処にでもあるフツーの店。
でも...その店の名前が「タルス」だったら、
もしかして?って思うヒトが、
世界の何処かに必ず居る筈。
私もそんな一人だから、よく分かる。
来年には
諦めきれないでいた。
イケナイことだと分かっていたけれど、
夜中に部屋を抜け出した。
明日、精肉店タルスは閉店する。
店主のイアンさんは、
去年の冬に奥さんを亡くしたばかり。
お店を畳んで、息子さんの住む遠い港街へ
越して行ってしまうのだ。
そのまま建物は取り壊され、
跡地にはアパートが建つらしい。
それで...ね?
私がこれから話すコトを、
アナタは信じてくれる..?
サンディと沼地の王子
is01第1幕
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第1幕 「その扉を開く者」
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第1章 「AM 2:50」
薄闇の中、ベッドの下から荷物を引っ張り出した。
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第2章 「霧雨を駆ける」
事前の情報収集が思った以上に役立った。
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第3章 「この角を曲がった先」
私を呼ぶ声がする、そんな気がした。
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第4章 「時を巻き戻す」
一年前に貰った手紙が、私の行動を決定付けた。
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第5章 「親愛なる我が友へ」
お互いに名前を明かさない、そんな不思議な文通が続いた。
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第6章 「編曲者」
彼は、アレンジャーを生業としているらしい。
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第7章 「
冒険を志す者 」
私は彼に、『自分はアドベンチャラーだ』と話した。
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第8章 「繰り返す無知と既知」
その手紙からは、「未知」の文字が切り取られていた。
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第9章 「失われし
空白 」
そのゼロは、存在を示す為の空白だったのに...
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第10章 「言葉を駆使する光源」
ドアの向こうで、光が私を名指しするのが分かった。
is02第2幕
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第2幕 「時間軸の直立」
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第1章 「物語の終着点と呼ばれた場所」
見たこともない色のソラの下で、私は高台に立っていた。
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第2章 「上も下も右も左も」
じわじわとした酸化の進行、そんな褪せた金色の世界。
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第3章 「互換性の高さ」
順応より遥かに高次元の適応能力、それは信じてきた者の周到性。
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第4章 「懐中時計の異変」
力能率 の不在が、郵便 で知らされた。 -
第5章 「凛然たる女」
錆びた立像でも、その超越性は非我を宿したままだった。
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第6章 「天地を貫く指針」
その山は、針のように鋭く切り立っていた。
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第7章 「passed through the forest of the pride..」
埃だと思っていたモノは、朽ち果て舞い上がった木の葉の残骸だった。
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第8章 「
靡 きの囁 き」
その小屋に設置された石碑は、風に関する記述で満ちていた。
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第9章 「幾億もの寝物語が眠る場所」
果てしなく続く凪の平原を越えた先に、灰色の鏡を見つけた。
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第10章 「
湖沼残影 」
この場所が、命ある者に残された最後の砦だと分かった。
is03第3幕
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第3幕 「ニコルの見る
悪夢 」 -
第1章 「沼地の
配列者 」
その蛇は、沼地の底から拾い上げた
殻供汰 を並べていた。 -
第2章 「白き大蛇の語り」
偉大なるルトの喪失と、
師傅 レフの幽閉が凡ての始まりだった... -
第3章 「axis of evil」
この現象を引き起しているのは、恐らく
時間軸 をも掌握 する「悪の枢軸」。 -
第4章 「
復讐者 としての役割」
偏光 のみを求めるニコルによって、この復讐劇が始まったと噂されていた。 -
第5章 「異邦人による問い」
"私が持ってる情報だと、此処は――"
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第6章 「王子の答え」
"もしキミが此処ではない場所で生まれ育ったのなら、多分"
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第7章 「死滅の旋律」
風の音が「
軋 むような音」に変われば、ティ湖の刻む時も止まるだろう。 -
第8章 「雷鳴の報せ」
この小さな沼地に、
直流電圧 が掛かった。 -
第9章 「
偏依 へと変異する」
彼が云うには、此処も危険に成ってしまったらしい。
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第10章 「最後の便り」
沼ヘビの王子セーゼは、木の
空洞 に手紙 を投函した。
is04第4幕
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第4幕 「第二次レジェンダリィ並列書き込み機構」
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第1章 「不滅の旋律を奏でる者」
ソレは伝説を簡単に失ってしまうことのないように、との配慮だった。
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第2章 「城に集められた歯車」
リョセルの指示により、凡ては正しく配置された。
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第3章 「レジェンダリィ・ミラーリング・ストラクチャー」
二重書き込みにより、伝説の消失を防ぐ計画が秘密裏に進められていた。
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第4章 「ルトの系譜」
この時点で、世界の何処にも、ルトの後継者は存在しなかった。
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第5章 「鞍馬の意味」
その語源は、リョセル愛用の古文書に記された「暗い場所」に由来する。
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第6章 「Sleeping legendary」
悪の枢軸の仕掛けは巧妙で、誰もその糸車を気に掛けなかった...
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第7章 「不意に訪れる別れ」
凡庸を名乗りし「偉大なるルト」の炎が消えた午後。
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第8章 「相棒の役目」
食器棚の祖を名乗る精が、その
亡骸 をガラスケースに横たえた。 -
第9章 「城に住まう雑多」
あらゆる場所に顔を見せていた精たちも、いつしか姿を消していた。
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第10章 「狙われた左」
男は日記を閉じ、第一次レジェンダリィ
縁 の椅子に深く沈み込んだ。
is05第5幕
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第5幕 「旅人の書」
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第1章 「偉大なるルトの城」
旅の道連れセーゼは、偉大なるニャリスの城を そう呼んだ。
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第2章 「
静謐 の居城」
沢山の精が居ると聞いていたのに、其処はとても静かだった。
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第3章 「訪問者記録」
城に入るに当たって、私は大きな
台帳 に名前を記入した。 -
第4章 「サンディ・ソイルにお届け物でーす」
城内を歩き回るうちに、私に
手紙 が届いた。 -
第5章 「リンケージエディタ」
ずっと文通していた相手と繋がった瞬間。
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第6章 「最重要書物」
セーゼが示した本の表紙には、「リョセルの日記」 とあった。
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第7章 「解読者」
どうやら私がリーダーのようだ。
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第8章 「ザ・ラスト・デイ」
『伝説は、大地を覆うモノによりサルベージされる』
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第9章 「ザ・デイ・ビフォア」
『力のモーメントを取り戻せ』
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第10章 「ザ・ファースト・デイ」
その日記は、直近3日分しか書かれていなかった...
is06第6幕
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第6幕 「星の運行」
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第1章 「スターリィ・ブック」
私とセーゼは、初日の頁に記されていた本を探し出した。
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第2章 「ドッグイヤー」
216頁の書き込みが、私たちに これまでの経緯を教えてくれた。
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第3章 「傾き」
偏り過ぎれば、時に自らの主軸さえ見失ってしまう。
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第4章 「星座の崩壊に端を発し」
進むべき方角を見失った海は、一斉に凍り付いたのだと云う...
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第5章 「
海獣封印処理 」
海は、水棲の異形を次々に封じた。
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第6章 「
鼓動機能停止装置 の起動」
全土に満ちていた心音が、一夜にして消えてしまった。
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第7章 「ソレはあたかも...」
星の本には、生命の誕生とは逆の内容が記載されていた。
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第8章 「与えられるチャンス」
凡ての星座が失われた時、見えざる歯車が時を刻み始める。
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第9章 「謎の
部品 」
"歯車って一体、ナニを示してるの?"
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第10章 「知の枯渇」
力のモーメントについても、
未 だ詳細は謎のまま。
is07第7幕
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第7幕 「風雨停止」
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第1章 「数百年の停止」
棺の中で、その青年は穏やかに眠っているように見えた。
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第2章 「グルダム行路」
長年プレッシャーに圧倒されてきた沼ヘビが、自ら提案してきた。
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第3章 「出立」
不審がるセーゼを丸め込み、私は城の屋上へと向かった。
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第4章 「天空を行く道」
彼にとっては未知だろうけれど、私はこの道の端を知っていた。
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第5章 「沼ヘビの王国」
一本道を歩き終わると、眼下にグルダムへと続く道が見えた。
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第6章 「ニャリス・セーテアの果てなき功罪」
遥か昔、ココで行われた偉大な実験が、一匹の沼ヘビの人生を変えた。
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第7章 「第一王子の帰還」
もう誰も、彼に過度な期待を掛けることはない。
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第8章 「廃墟」
広大なグルダム
沼沢 は、何処も錆びた金色に覆い尽くされていた。 -
第9章 「システム・セーテア」
王はルトでもリョセルでもなく、息子にのみ浸透実験の詳細を伝えていた。
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第10章 「
動作停止状態 」
天候のダウンが、陸の再生を阻んだと考えられた。
is08第8幕
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第8幕 「ネジ巻き鳥の不在」
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第1章 「
機械室 に散りばめられた異変」
私の相棒は、その部屋に入って直ぐ奇妙な感覚に襲われた。
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第2章 「思い出の中に消えたモノ」
セーゼは幼い頃に撮った
写真 を、片っ端から捲っていった。 -
第3章 「
御伽噺 に聞いた沼ヘビ」
"私には分かる、セーゼなら思い出せる"
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第4章 「譲り受けた性質」
セーゼは、確かに沼ヘビの王としての資質を
具 えている。 -
第5章 「加護の鳥」
雑草から機械に至るまで、凡ての停止原因が、ネジ巻き鳥の不在から始まった。
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第6章 「青い鳥の行方」
発条 仕掛けの生命が、時を刻むことを止 めた原因はソコにあった。 -
第7章 「拡大した動力切れ」
こんな時に偉大なるルトの知恵を借りられたら...とセーゼが項垂れた。
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第8章 「よし! その依頼、オレが受けるぜッ!!」
旅嚢 から飛び出してきたのは、首から通行証を下げた食器棚の精だった。 -
第9章 「
図書館 は眠らない」
書籍は常に話し続けている為、生命に満ち溢れている。
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第10章 「
避難先 候補」
停止 を避けて隠れ潜むには、王立書庫は最善の場所だった。
is09第9幕
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第9幕 「バグを生み出せしモノ」
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第1章 「ニャリス手記:青い鳥の行方(グローバル捜索編)」
『he took the action on schedule』
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第2章 「三人寄ってはみたものの…」
百戦錬磨の
万屋 も、コレにはお手上げ...と苦笑いを零した。 -
第3章 「ニャリス手記:青い鳥の行方(ピンポイント捜索編)」
『he did not pay change』
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第4章 「ネジ巻き鳥って、お釣り返さないのかッ!?」
"ダキ、そもそもネジ巻き鳥は金銭の授受はしないんだよ..?"
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第5章 「ニャリス手記:天より降り注ぐ土砂」
『the sands will trace the road and guide the Lord』
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第6章 「
予 め設定された歯車」
サンディ・ソイルは、初めからニャリスの描く未来に組み込まれていたのだ。
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第7章 「
無私存在 の糸繰り」
私はタルス在住の相棒たちを伴って、ある場所を目指した。
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第8章 「ネジ巻き鳥との対面」
青玉色 の鳥が、壊れた自動販売機 のネジを巻いていた。 -
第9章 「
不備喰鳥 」
意地悪な機械にとって、
判定 は無視しても構わない些末な事柄だった。 -
第10章 「ルメの時計」
"セーゼ、私の持ってる部品でこの子を修理してあげられる..?"
is10第10幕
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第10幕 「伝説の牽引者」
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第1章 「ノーマルオペレーション」
自動販売機 は、領収書の発行まで正しく行った。 -
第2章 「力のモーメント」
ネジ巻き鳥のトルクが持ち場に戻ったことで、再びシステムが機能し始めた。
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第3章 「見届ける者」
セーゼは、最後まで私に付き合ってくれるらしい。
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第4章 「伝説をサルベージするモノたち」
お城に戻ってみると、ルトの棺を開けようとする精たちでごった返していた。
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第5章 「無精者による統制」
凡てを無駄なく仕切る姿は、話に聞いた人物像からは縁遠いものだった。
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第6章 「予期された邂逅」
ルトとは初対面だけど、私には酷く懐かしく思えてならなかった...
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第7章 「誤解からの解放」
曲がった
筆軸 の精・ニコルも、漸くこの世界に慣れてきたみたいだ。 -
第8章 「ぼくは生まれてからずっと、キミが来るのを待ってたんだ..」
ニコルは、私のコトを「
索引編纂者 」と呼んだ。 -
第9章 「世界に再び秩序を
齎 す作業」
ルトは、私とセーゼに索引編纂を依頼したいと云った。
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第10章 「くつした ... p2434」
索引 を作って整理すると、靴下は自ら箪笥に戻っていった。しかし残念ながら、無精者の改善には至らず...
サンディと沼地の王子
is11舞台袖:結
タダの好奇心から始まった、私の冒険。
本当のところ、心の底では
何も信じていなかったのかもしれない。
信じるフリをして、
夢を見ていたかっただけなのかも。
でも、その夢の世界では
確かに生きている命があって、
怖がったり、笑ったり、
ヒトを思いやったり、懸命だった。
私は、あの旅の中で何が出来たのだろう?
最初から殆どの答えを知っていた私は、
ズルをして試験を受ける学生と
変わりなかったように思う。
そんな私を余所に、
沼ヘビの王子は確かに変わった。
一番近くで見ていた私には、
そのコトがとても羨ましく思えた。
彼が獲得したモノを、いつか私も体感したい。
...そんな風に感じたのだった。
サンディと沼地の王子
is12舞台裏
目が覚めると其処は見慣れた自分の部屋で、
呆れ顔の両親が私を待っていた。
"Dear Prince, i am writing to.."
by Sandy Soil